OldLionの備忘録

年老いたライオンは錆びない。狩りを続け、振る舞いは日々深みを増していく。 いつまでも自分を忘れず、狩りを忘れぬライオンでありたい。 そんなライオンになるための日進月歩。

PWAとAMPの覇権争い

最近友人と話した時に、「インターネット上のあらゆるモバイルウェブのページをアプリとしてブックマーク化できる技術ができたんですよ!」と言っていた。
PWAのことだ。友人曰く、今はIT振興のための中小企業助成金があるそうで、それを巧みに使うのに、PWAはうまく使えるツールなのだという。
 
知れば知るほど素晴らしい技術ではある。インターネット上のページをアプリ化することで、再訪する際にアプリを経由させることが出来るようになる。アプリを作るのは結構バカにならないコストが存在し、ASOはSEOとは独立した努力として必要だから、企業にとっては厄介だ。だからエンゲージメントを高める狙いも、制作コストを抑える意味でも意味があると思われる。
とはいえ、既存のアプリストアは、アプリのプラットフォームとして、検索とは違う独自のロジックが働いている。なんかいいアプリないかなぁーっていう回遊は検索では起きない訳で、潜在的なニーズにアプローチする意味で、別の切り口として考えるのが適切なんだと思う。あとは、もしPWAが一般化するならば、明らかにダウンロード先のブラウザの画面をメタとしてデザインは考えないといずれパンクするものと思われる。
 
AMPは、PWAと同様に、モバイルのサイトエンゲージメントを高める手法だが、検索順位連動に効果があるという意味で、ややGoogleよりな施策になっている。Wordpressでのプラグインでは簡単にAMPやPWAが実現できる仕様もできてきている。
 
下のITmediaの記事にもある通りだけど、MicrosoftGoogleあたりがPWAやGoogleあたりが新しい技術に対して敏感に成果を取り入れようとしているようだ。対してAppleは少し及び腰になっているようだ。(多分アプリでいっぱいにしたくないんだろう。)これがFlashを廃止に追い込んだHTML5の状況と酷似しているという考察は白眉だと思う。当時はIphoneHTML5が使用され、これにより独自規格を持っていたMicrosoftは大きな変更を余儀なくされた。それは対外的な規格に変更するインセンティブトップランナーにはないから。今回はアップルがその立場にたったと考えると、今後のPWAやAMPの進展次第では歴史は繰り返され、覇権争いに一石を投じることになるのかもね。