MoM and PoP Shop がコマースの主戦場
東南アジアでリテール部門での覇権争いは一層過激さを増しているのだけれど、特に謂わゆるMoMandPopStore、インドでいうKirana、インドネシアで言うWarungの動向は今後も目が離せない。
全世界のEC化率は10%を超えて来たけども、ショッピングやトラベルなど偏った分野に特定されている。しかも東南アジアではベトナムで85%、インドで75%のFMCGはMoMandPopStoreで取引されている。そう言う意味で、EC化の主戦場であると言える。
この分野に手をつけ始めたのは例えばKudoが先駆けだと思う。MoMandPopStoreをやっている人たちを「エージェント」として囲い込み、Eコマースを顧客に勧める役割をする。彼らの欲しがる商品に表示SKUを絞り、そして顔見知りの「評判」を巻き込むことでオフラインの物流を取りに行くことができる。なぜ知り合いから買わねばならないかと言えば、買い手はUnbankで、決済に対して不透明な利子をつけられるリスクを、「信用」によりカバーできるからだ。
日本で流通革命を起こしたのは「ダイエー」や「イトーヨーカドー」のようなプレイヤーだった。彼らは日本人の所得の高まりと共に急激に広まる都市化に対応する形で一気に販路を広まっていった。だが、今回の文脈は、所得の高まりや都市化と関係なく透明性のあるプライシングにアクセスできることをゴールにしている。その意味でインターネット化が遅れがちな物流や決済と歩調を合わせなければならない意味で、まだまだ画期的な展開は期待できない。
それよりもKudoの事例にあるように、「信頼」を育む仕組み作りがオフラインで作れさえすれば、オンラインの商材も売れる点はインサイトとしては大きい。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/5600?page=3
https://www.techinasia.com/glimpse-future-retail-mom-and-pop
https://www.techinasia.com/forget-ewallets-ayannah-taps-agents-serve-unbanked-growing-fast