OldLionの備忘録

年老いたライオンは錆びない。狩りを続け、振る舞いは日々深みを増していく。 いつまでも自分を忘れず、狩りを忘れぬライオンでありたい。 そんなライオンになるための日進月歩。

現地採用の生きる道

今日東南アジアに絶対に来たい若者がインドネシアに来ていた。

何となく僕の4年前を思い出すなぁと思って。彼は言った、新しいものに触れることが好きで、だから日本から飛び出してインドネシアに来たいんだと。

きっと4年後にはもっと大きな世界が見れるようになるさ、と言ってあげたくなった。

 

東南アジアの日本企業では、今の日本の一般的な就職活動と同様に、人手不足=即採用 という文化が根付いているように思う。難しい技術や経営の方向性は経営者や駐在が担い、現地にどっぷり使って現地で折衝できる奴が求められるので、難しい技術は必要ない。それ故に、海外に来て3年もすると日本の業界トレンドからは取り残された現地特化型人材が出来る。

 

逆に日本の技術発展のスピード感を東南アジアに転嫁しようとしても、かなりの確率で投資家から待ったがかかり、「海外出るなら日本を取ってからでしょ」という謎のロジックが刷り込まれる。メルカリがあんだけ叩かれているのも、そういうことだ。

と言うわけで、全然いけている企業も人材も海外進出してこない。もし出てきたとしたら、AnyMindみたいに完全に東南アジアで現地のマーケットを取ろうとしている企業だけだ。

 

この矛盾を乗り越えるためには、挑戦する意思を持つ企業で、単純に何度もやり方を変え、何度もぶつかっていくことしかないと、今では思っている。単一のソリューションで勝負するのでなく、HR Opt/Growth Hackなど、大きな市場がある分野で、色んなアプローチを試すと言うことだ。そうでないと、企業として成功を掴み取ることは絶対できない。

 

現地採用は片道切符だ。一度行ったら激変する仕事レベルを求められる日本で同じ期待を持って仕事なんてさせてもらえない。だからこそ、現地での勝ち筋を見つける専門家として、泥臭く勝ちに行くマインドセットを常に持っていなければならないと思う。それはとってもシビアだけど、それが現地採用芸人の生きる道なんだと思う。