OldLionの備忘録

年老いたライオンは錆びない。狩りを続け、振る舞いは日々深みを増していく。 いつまでも自分を忘れず、狩りを忘れぬライオンでありたい。 そんなライオンになるための日進月歩。

食品の裏側を読んで

久々に家に帰ったので、パラパラ振り返った本のまとめを。

今日は以前一時的に流行った、「食品の裏側」を読む。

一般的に食品添加物の有毒性に批判の矛先を向けがちな記事とかが目立つけど、本書はそれに加えて加工して作った添加物によって本来得られるものが失われているかもよ?というスタンスが特徴的である。

例えば精製食塩はミネラル分が少なく、塩化ナトリウムを抽出したものだから、摂取するほどに血圧が上がったりするけど、ミネラルが入っていれば、本来血圧は下がっていく可能性がある。あとは、鰹節の旨味成分を似せたグルタミン酸ナトリウムたんぱく質の味を表現できるたんぱく質加水分解物などは本来の旨味の感じ方を変える可能性がある。例えばたんぱく質加水分解物は大豆のたんぱく質成分を塩酸で分解したもので、安全性を必ずしも保証できるものではない。

あとはブドウ糖果糖液糖はほぼ全ての清涼飲料ジュースに入っているが、これは糖類を液状にして濃縮したもので、一気に血圧が上がる可能性がある。減塩梅干しなども、塩類を少なくする代わりに、PH調整剤で酸っぱ味を、香料で香りを、調味料(グリシン)で味をつけることで本来の味をごまかしているということができる。一括表示という便利な方法もある。

 

この理屈は確かにそうだなと思った。亜硝酸ナトリウムがガンの可能性があるとか、添加物は危険性がピックアップされがちだけど、そりゃ自然から遠ざけたことで本来の美味しさを、本物として理解することができないのは少しさみしいことかもしれない。