スポーツの力
累々の犠牲の中にという言葉がすごく印象的だな、と思った。リーチマイケルに至っては本当に勝負師で、30分だけ歓喜してサモア戦のことを考え始めた。
ラグビーに限らずというところではあるけども、チームのスピリットの継承ということの価値というものを感じる。最近阿部慎之助選手が引退した時も、終始新キャプテンの坂本選手のことを取り上げていた。彼がキャプテンで優勝できたから引退するのだと。自分が率先して技術や精神を継承していくためには、リーダーはチームのカラーを明確に表現できていなければならない。その後継者はそれを受け継いでいく。そうでなければ例えば目標に対する執念とか、仕事への向き合い方とかは前の代とはずれてしまう。もちろんこれを良しとするべき時もあるだろうが、確固として守るべき伝統や価値がそこにあるならば、リーチマイケルや坂本選手のように、誰かが先人たちの積み上げを継承しなければならない。これがチーム主義だ。
正直これを体験したことがないな、と羨ましく思う。個人が自分の市場価値を上げるために仕事をするのとは違って、チームで歩調を合わせて目標に向かっていく。誰かがかけることなく、共通の目標に進んでいく。これを体現するのはリーダーだ。
日本では非言語的な暗黙の領域があって、それがチームスポーツにマッチしていると言われる。うちのCSチームもそんな感じ。その暗黙知、グローバルでは難しいのだろうけど、でも美しい推進力になっていくんだな、って思った。